5分で分かる無痛分娩:現役医師が解説する安心と安全のためのガイド!

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無痛分娩について


5分で分かる無痛分娩!

〜現役医師が解説する安心と安全のためのガイド〜

 

 


こんにちは、現役医師が運営する無痛分娩チャンネルです!

 

「無痛分娩に興味はあるけど、なんか怖くて…」

「痛いのは怖いけれど、赤ちゃんへの影響が心配で…」

「麻酔って具体的に何をするの?」

 

そんな疑問に無痛分娩の現場で働く医師である私が分かりやすくお答えします!

※今回は『5分で分かる』をモットーに解説しています。詳しい解説は他コラムを参照ください。

 


<目次>

1.無痛分娩って?

2.本当に無痛なの?

3.どうやって麻酔をするの?

4.無痛分娩のメリット

5.デメリットとリスク

6.赤ちゃんへの影響は?

最後に医師からのアドバイス

 

 


1. 無痛分娩って?

無痛分娩とは麻酔を使って出産の痛みを和らげる方法です。

始まりは1850年ごろとされ、イギリスのビクトリア女王が無痛分娩を受けたことでも有名になりました。日本では1916年に与謝野晶子が初めて無痛分娩を行ったとされています。

当時は吸入麻酔薬(ガス)を使用しておりましたが、現代では脊椎麻酔と厳重なモニタリングにより、昔と比べてかなり安全性の高いものとなっています。

 

日本の無痛分娩の割合は15%ほどで、アメリカの70%、フランスの80%と世界で比較するとまだまだ低いです。

とはいえ無痛分娩を選択する妊婦さんはこの5年で倍以上に増加しており、補助金の効果もあってか都内に限っては30%を超えたとされています。

 

 

無痛分娩の割合の推移:東京新聞より


 

お産の痛みを軽減し、産後の回復も早い無痛分娩は『新しい出産の選択肢』として今後より増えていくことが予想されます。
 


2. 本当に無痛なの?

 

実は無痛分娩では、お産への影響を考慮して文字通り痛みを完全にゼロにする(感覚をなくす)ことは基本しません。

痛みをゼロにしてしまうと、陣痛のタイミングが分からなくなったり筋力が低下して「いきむ」ことができなくなるなどのリスクがあるためです。

その代わり陣痛の痛みを「普段の生理痛の感じ」や「押される感覚」程度まで和らげてリラックスして出産に臨めるようにすることを目的としています。

 


3. どうやって麻酔をするの?

 

最も一般的なのは「硬膜外(こうまくがい)麻酔」という背中から細い管を挿入して、麻酔薬を入れていく方法です。

 

 

硬膜外麻酔の様子。横向きに寝てエビのように背中を丸めます。

 

手順: ベッドの上で横向きに寝てもらい、エビのように背中を丸めてもらいます。そして背骨の隙間から針を挿入し、脊髄の外側に細いカテーテル(柔らかい管)を入れて、そこから少しずつ麻酔薬を注入します。
 

ポイント: カテーテル を入れる前に背中に局所麻酔をするので、そこでチクっとしますが、それ以降は針の痛みはほとんどなくなります。またカテーテル を入れた後は持続的に麻酔薬が入るため、お産の進行に合わせて痛みをコントロールできます。

 

脊髄を覆う硬膜の外側にカテーテル を置いて、そこに麻酔薬を入れます
画像:日本麻酔科学会より


 

硬膜外麻酔の1番のメリットは『少量の局所麻酔薬』『ピンポイントに痛みをブロックできる』ということです。
脊髄を覆う硬膜という膜の外側にカテーテル を置くのですが、脊髄に近いため少量の麻酔薬でブロックしたい神経を直接ブロックできるのです。

詳しい無痛分娩の麻酔のやり方はこちらをご参考ください

【現役医師が解説】無痛分娩・硬膜外麻酔のやり方とそのコツとは?
 


4. 無痛分娩のメリット

  • 体力の消耗を抑えられる: 痛みによる疲労が少ないため、産後の回復がスムーズになりやすいです。
     
  • パニックを防ぐ: 痛みが和らぐことで冷静になり、助産師さんのアドバイス通りに「いきむ」ことができます。 
     
  • お産をじっくり味わえる: 痛みが和らぐことで、お産の感動を味わえるだけの余裕が生まれます。 
     
  • 緊急時に対応しやすい: 万が一、緊急帝王切開が必要になった場合でも、すでに背中にカテーテルが入っていれば、素早く手術用の麻酔に切り替えることができます。

 

実際に私が担当した妊婦さんから「まさかお産中に眠れるとは思いませんでした、おかげて体力温存できました!」と言われたこともあります。

 


5. デメリットとリスク


メリットの多い無痛分娩ですが、医療行為である以上リスクはゼロではありません。

ここでは主なリスクについてご説明します。

 

  • お産が長引く可能性: 麻酔薬で陣痛が弱くなることがあり、陣痛促進剤を使用したり、吸引分娩(赤ちゃんを引っ張る補助)が必要になる確率が少し上がると言われています。※ただし帝王切開のリスクは上がらないとされています。
     
  • 副作用: 麻酔薬による一時的な足のしびれ、血圧低下、かゆみ、尿閉、産後の頭痛などが起こることがあります。麻酔が終わると自然に良くなることがほとんどです。
     
  • 合併症: 非常に稀(10万人に数人ほど)ですが、神経損傷や感染などのリスクがあります。そのため、専門の知識を持った医師が麻酔開始後は丁寧に診察・管理して、何か異常があれば早急に介入します。



     

6. 赤ちゃんへの影響は?

昔は麻酔薬を点滴で落としていたため、血液及び胎盤を通って赤ちゃんに麻酔が効くことがありました(sleeping babyと言います)。

ですが現代の無痛分娩ではお母さんに使う麻酔薬はごく少量であり、血管内に投与する訳ではないので赤ちゃんに届くことはほとんどないです。そのため、赤ちゃんの健康や発達に悪影響を与えることは、医学的に心配ないとされています。むしろ、お母さんがリラックスすることで、子宮への血流が増加し赤ちゃんへの酸素供給が安定するというメリットもあります。

 

子どもへの長期にわたる影響を心配して硬膜外無痛分娩を避ける必要はない
日本麻酔科学会からも提言されています。

最後に医師からのアドバイス 

 

無痛分娩の現場で働いていると

『無痛分娩って死亡事故のイメージがあって怖い…』

『痛み0で産むなんてズルいでしょ!』

と言った声を聞くことがあります。

 

ですが無痛分娩は適切な知識を持ったスタッフが適切な管理を行えば非常に安全性の高い医療行為ですし、痛みを0にしてお母さんが楽をするための抜け道でもありません。

 

そもそも無痛分娩は「出産の新しい選択肢の1つ」に過ぎません。

大切なのは正しい情報・知識を踏まえた上で、自分にとって一番納得できる出産スタイルを考えることです。

不安なことや分からないことは、いつでも私たち麻酔科医や産科スタッフに相談してくださいね。

 

ではでは〜
 

 

 

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