5分で分かる無痛分娩のリスク・合併症!
現役医師が解説!
5分で分かる無痛分娩の
リスク・合併症について
こんにちは!現役医師が運営する無痛分娩チャンネルへようこそ!
「無痛分娩にしたいけど、リスクが不安で…」
「麻酔薬を使うらしいけど本当に安全なの?」
「赤ちゃんに影響しそうで怖い…」
と悩んでいる妊婦さんは少なくありません。
無痛分娩が医療行為である以上、リスクがゼロということはありません。ですがその多くは「正しく知っていれば適切に対処できるもの」が大半です。
今回は無痛分娩の現場で働く私が、無痛分娩のリスク・合併症について分かりやすく解説していきます、ご参考になれば幸いです!
<目次>
・はじめに
・赤ちゃんへのリスク
・お母さんへのリスク
・お産の進行へのリスク
・医師からのメッセージ
はじめに
無痛分娩にも色々ありますが、現在は硬膜外麻酔という背中に針を刺して細い管を挿入し、そこから麻酔薬を投与する方法が一般的です。
そんな硬膜外麻酔のリスクは
①赤ちゃんへのリスク
②お母さんへのリスク
③お産の進行へのリスク
の3つに分けて考えると理解しやすいです!
今回は5分で分かるように読みやすい記事にしているので、もっと詳しく知りたいという方には詳しく解説した記事のリンクを以下に貼っておきますのでぜひご参考にしてください。
👇より詳しい解説はこちらから!
1. 赤ちゃんへのリスク
まず一番気になるのが、お腹の赤ちゃんへの影響でしょう。結論から言いますと
麻酔薬が赤ちゃんの発達(奇形や知能など)に悪い影響を与えることはない
とされています。
現在の無痛分娩は、局所麻酔薬を血管外に少量投与するので、麻酔薬が血液、胎盤を通って赤ちゃんに影響することはほぼ無く、生まれた直後に赤ちゃんが眠ってしまう心配もありません。
実際、2026年時点で日米両方の学会が『子どもの発達への影響を心配して無痛分娩を避ける必要性はない』という声明を出しています。
また無痛分娩を開始した直後に赤ちゃんの心拍数が一時的に低下する可能性がある(一過性徐脈)とされていますが、一時的な生理反応であり、自然に良くなることがほとんどです。
むしろ無痛分娩を行うことでお母さんの痛みが取れてリラックスでき、赤ちゃんへの血流が増えるというメリットも指摘されています。
⚠️自閉症との関係について
数年前に『無痛分娩でASD(自閉症)のリスクが増加する』可能性が指摘されていました。ですが、その後の詳しい研究の結果、否定されており現在は自閉症のリスクを高める科学的根拠はないと日米の学会が声明を出しています。
2. お母さんへのリスク
お母さんの体には、麻酔薬と麻酔の針に伴う特有の症状が現れることがあります。ですが多くの症状は一時的なもので、自然に改善する場合がほとんどです。
👇起こりうる合併症
□血圧低下・かゆみ・震え:これらは非常に頻度の高い生理的な反応です。多くは軽度であり、点滴などで自然に収まるため過度に心配する必要はありません。
□排尿障害:下半身の感覚が鈍くなるため、尿意を感じにくくなります。必要に応じて管で尿を出すお手伝いをします。
□頭痛(PDPH):非常に稀(1%程度)ですが、麻酔の針が脊髄の外側の膜を傷つけることで、産後に強い頭痛が起きることがあります。数日の安静や適切な処置で改善する場合がほとんどです。
ただし、10万人に数人の割合で長期間症状が残存しうる重篤な合併症が起こるとされます。
現在では、多くの医療機関が厳格な管理体制を整えており、万が一の場合にも酸素投与や昇圧剤、人工呼吸器など万全の対策が取られています。
□局所麻酔薬中毒:カテーテルが血管内に誤って挿入されてしまうことが原因で、麻酔薬の血中濃度が上昇し、中毒症状が出ます。 初期症状としては『ベロや唇の痺れ』『口が苦い』『耳鳴り』『めまい』『お喋り・興奮気味になる』などがあります。治療は脂肪製剤を注入して麻酔薬を血管内から取り除きつつ、循環のサポートを行います。
□高位脊髄麻酔:カテーテルが深い位置に迷入することで、麻酔が効きすぎて上半身まで麻痺することがあります。初期症状としては『息苦しい』や『手が痺れる』、『吐き気、嘔吐』などが出現し、意識障害や呼吸停止につながる場合もあります。 重篤な状態になる可能性があるため、医師は麻酔が広がりすぎていないか何度も確認します。もし上記の症状が出たら迷わず伝えてください。
Point: 合併症には麻酔薬そのものによる合併症と、麻酔の針を刺すことによる合併症の2種類に分けられます。 多くは自然に改善しますが、症状が出てきたら早めに医者に相談しましょう。
3. お産の進行へのリスク
無痛分娩では麻酔薬を使用することで子宮や骨盤の筋力が低下する場合があり、自然なお産と比べてお産の進み方が変わることがあります。
□分娩時間の延長:痛みは取れますが、同時に「いきむ感覚」も弱くなるため、お産の時間が長くなる傾向があります。
□器具を使った出産の増加:赤ちゃんを押し出す力が弱まった場合、吸引カップや鉗子を使って出産を補助する確率が高まります。
□陣痛促進剤の使用:麻酔の影響で陣痛が弱まることがあり、陣痛促進剤を併用することがあります。
Point: 現在の医学データでは無痛分娩によって帝王切開率が上がることはないとされています。
現場の医師からメッセージ
無痛分娩=危険というイメージをお持ちの方もいらっしゃると思いますが、無痛分娩のリスクは医師や助産師さんがそばにいて適切に管理すれば、安全にコントロールできるものがほとんどです。
また、無痛分娩では痛みが軽減されるだけでなく、お母さんがリラックスして出産を迎えられ、産後の体力温存につながるという大きなメリットもあるので、「リスク」を正しく理解した上で最適な出産スタイルを選んでいただければ幸いです。
私自身も、産後に妊婦さんから『先生に無痛分娩をしてもらって本当に良かった!』と言って頂けるのが何よりの幸せです。
ではでは!
もっと合併症・リスクについて詳しく知りたいという方はこちらの記事をご参照ください。
管理人
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